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 お疲れ様です。SIANのドラム担当井ノ口です。
 いきなり寒くなってビビリエル今日この頃。
 季節の変わり目、くれぐれも体調に気をつけてお過ごし下さい。

 

 8/14にSIANの2ndアルバム『REM』が発売されましたが皆さん聴きましたか?
 まだ二作目なので当たり前っちゃ当たり前ですが、1st『再生』を余裕で超える傑作と自負しております。
 未聴の方は是非手に入れて聴いて下さい。
 ライブ会場の他、boothでの通販bandcampでのWEB配信にて購入可能です。

 
 
 また、そのREMの楽曲を含むSIAN持ち曲全て+?を披露予定のワンマンライブが9/16に開催予定です。
 大阪京橋Arcにて。チケットはコチラ
 SIANの作曲ペースからしてライブで全曲やる機会はこれを逃すと二度と来ないので、お見逃しのない様お願いします。
 この日から発売のグッズも数種類ある模様。ご期待下さい。

 

 という訳で今回は「今日の一枚」特別編として私井ノ口がアルバム『REM』のセルフライナーノーツを書いてみました。
 今作を聴く上での補足等で使って頂ければ幸いです。
 
 

 

1. blood
 teaser動画で公開された当初からヤバイヤバイと各所で話題を攫ったオープニングトラック。ラテンのビートを取り入れた軽快なメロから大胆に三拍子に移行するサビが印象的ですね。
 実はアルバム曲の中では一番最後に出来た曲で、中西家にて三人であーでもないこーでもないと思案しつつ捻り出したのですが、これを完成させた事によってSIANと言うバンドの音楽性がより盤石な物として固まった様に思います。
 そんなこの曲で歌われるのはシンプルな「生」への欲求。欲望をテーマにした本作の幕開けに相応しい一曲と言えるでしょう。

 

2. 匙
 約束された名曲。この曲は中西氏が作って来てくれたデモをほぼそのままの形で完成形へ持って行った形になっていて、そのデモの段階から既に号泣レベルの名曲でした。流石中西氏。SIANにおける現時点で最もストレートな曲ではないでしょうか。
 余りにも名曲過ぎて曲順を決める時にどこに置くか非常に迷いましたが、結果的にこの二曲目がベストだったと今は確信しています。この開放感。

 

3. ミサキ
 初ライブにしてワンマンライブである<邂逅>を2/25に開催するに当たり、1stアルバムの曲だけでは曲数が明らかに足りないので前年の12月から2ndの曲は既にスタジオセッションで作り始めていました。その中でも一番最初に完成したのがこのミサキです。
 切れ味鋭い中に浮遊感も兼ね備えたクールな楽曲。ドラム的にはラスサビ前に突然現れるハーフタイムシャッフルが難所&見どころです。
 この曲のみbayfmのラジオ出演に伴い先行配信されましたが、アルバム収録版はかなり音が変わっているので是非聴き比べてみて下さい。
 ちなみに偶に意味を聞かれるタイトルについてですが、人名などではなく「この身を切り裂いて」からの「身裂き」と言うシンプルなネーミングです。

 

4. どうか忘れてくれ
 ミサキと同じ日のスタジオセッションで生まれた曲。その当日のテンションもありミサキの仮タイトルが「スゴイ」、どうか忘れてくれの仮タイトルが「ヤバイ」でした。だからなのかミサキとこの曲はニコイチの様な感覚があり、曲順もこの様に落ち着いています。
 三拍子→四拍子を行き交う構成や激重な間奏など色々ギミックに富んでいますが、何より特筆すべきはこのサビのかっこよさでしょう。仮タイトル「ヤバイ」は伊達じゃない。

 

5. 車窓
 この曲も初ライブ前のセッションから生まれた一曲。イントロのアルペジオがソレっぽい事から当初の仮タイトルは「ゼルダ」でした。この曲に関しては私から中西氏に「これこれこういう歌詞を書いてくれ」とリクエストをしたのですが、想定を遥かに超えた激エモソングに仕上げてくれました。これを聴いて過去の色々な諸々を思い出される方もいらっしゃると思います。私は案の定初聴時泣きました。
 東野氏の技巧とセンス溢れるベースソロも必聴です。

 

6. 覚醒
 欲望がテーマである今作の中で「食欲」を司る一曲。と言う訳でセッション段階からスープカレー屋「マジックスパイス」通称マジスパのカレーをテーマに作りました。サビの中でコロコロとビートを変え速度を増していくドラムパターンが印象的ですが、激辛カレーを食す事により増えていく血流と、辛くてキツイのに食えば食うほど止まらなくなっていくあの感覚を表現しています。
 今回は辛さの単位でも入門編である「覚醒」をタイトルに据えましたが、いずれは最上級の「虚空」をテーマにした曲も作りたいですね。乞うご期待。

 

7. 霹靂
 SIANの曲はどちらかと言うと内を向いている歌詞が多い中、この曲は箱庭を走って壁を越えて行け、と言う外へ向かっていく内容になっています。サビで登場するSIAN初のシンガロングパートもアツイ。
 我々史上最も爽やかと言って良い曲調ですが、間奏及びアウトロパートでは頭も振れる仕様です。この曲に関してはリリックビデオも公開しているので是非予習してライブに臨んで頂ければ幸いです。皆で歌おう。

 

8. カーテンコール
 今作における「睡眠欲」を司る一曲。眠り、夢を妨げる存在としての朝と、それに反抗しまた夢を見るための二度寝をテーマに作曲時から練り上げており、朝起きた時の気怠さと爽やかさが共存している独特の感覚を上手く出せたと思います。
 元々一曲目を想定して作った曲だったのを最終的にラストに置く事になりましたが、次の曲に繋げる前提のぶった切る様な曲終わりが図らずもアルバムをループ再生した時のしっくり感を生む形に。まさにREMをREMたらしめている曲と言えます。
 
 
 

 

 1st『再生』は一人の人間が再生していくのを一つの長編映画の様に描いた作品で、ラストの「星」まで聴いた時の大団円感、余韻を大切にしました。
 対してこの『REM』は人間の欲望を根底のテーマに置きつつ、無作為に場面を変えていく夢の様なオムニバス形式の作品になっており、最終曲カーテンコールの終わり方から察せられる通りリピートして繰り返し聴く事を意識しています。
 まだ試していない方は是非ループ再生してREMの世界にどっぷり浸ってみて下さい。
 そして是非ライブに!来て下さい!
 ライブの方が断然ヤバイともっぱらの評判ですので是非。
 よろしくお願いします!┏( ^o^)┛

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